ヤクルト本社(2267)総合分析レポート【2025年版】 🥛


🏢 企業概要

企業名: 株式会社ヤクルト本社
証券コード: 2267
業種: 食料品
上場市場: 東証プライム

事業内容

  • 主力事業: 乳酸菌飲料・プロバイオティクス事業
  • 食品事業: ヤクルト、乳製品・はっ酵乳の製造・販売
  • 国際事業: 海外39カ国・地域での事業展開
  • 医薬品事業: がん領域等の医療用医薬品の研究・開発・製造・販売
  • 化粧品事業: ヤクルトビューティエンス(Yakult Beautiens)ブランド

事業特性

  • 圧倒的な市場シェア: 国内乳酸菌飲料市場でシェア60%超のリーダー
  • 独自の販売システム: ヤクルトレディによる宅配・直販システム
  • 世界展開: 海外売上比率4割、39カ国・地域に進出
  • 研究開発力: 乳酸菌シロタ株をはじめとする独自プロバイオティクス技術

📈 最新決算分析(2025年3月期)

📊 業績ハイライト

項目金額前期比評価
売上高4,997億円-0.7%⭐⭐⭐☆☆
営業利益554億円-12.6%⭐⭐☆☆☆
経常利益759億円-4.3%⭐⭐⭐☆☆
当期純利益455億円-10.7%⭐⭐⭐☆☆

📊 収益性分析

利益率推移
  • 営業利益率: 11.1%(前期: 12.7%) → 悪化
  • 経常利益率: 15.2%(前期: 15.8%) → 微減
  • 純利益率: 9.1%(前期: 10.2%) → 悪化
成長性評価

売上成長: 0.7%減 ⭐⭐☆☆☆(国内外での競争激化影響)
利益成長: 営業利益12.6%減 ⭐⭐☆☆☆(原材料高・競争激化)
効率性: 安定した収益性 ⭐⭐⭐⭐☆(高い利益率水準を維持)

🔮 次期予想(2026年3月期)

  • 売上高: 5,060億円(+1.3%)
  • 営業利益: 585億円(+5.6%)
  • 経常利益: 745億円(-1.8%)
  • 当期純利益: 490億円(+7.6%)

予想の背景: ヤクルト1000効果の継続と海外事業の回復により、業績改善が期待される。


💰 財務指標分析

🎯 バリュエーション指標

指標実績予想業界平均*評価
PER15.6倍15.1倍18-25倍⭐⭐⭐⭐☆
PBR1.29倍1.0-2.0倍⭐⭐⭐⭐☆
配当利回り2.74%2.56%2-4%⭐⭐⭐⭐☆

*食料品業界の一般的な水準

🏛️ 収益性・効率性指標

指標実績前期優秀基準評価
ROE8.1%9.2%10%以上⭐⭐⭐☆☆
ROA5.3%5.8%5%以上⭐⭐⭐⭐☆
自己資本比率66.4%63.1%50%以上⭐⭐⭐⭐⭐

💪 財務安定性分析

強み
  1. 圧倒的な市場シェア: 国内乳酸菌飲料市場で60%超のシェア
  2. 健全な財務構造: 自己資本比率66.4%の安定性
  3. 安定した配当: 連続増配で株主還元重視
  4. グローバル事業: 39カ国展開でリスク分散
  5. ヤクルト1000効果: 機能性表示食品の大ヒット継続
注意点
  1. 成長鈍化: 売上・利益とも前期比減少
  2. 競争激化: 国内外での価格競争の影響
  3. 原材料高: コスト上昇圧力
  4. 中国経済: 重要市場での成長鈍化

📊 株価・テクニカル分析

💹 株価推移(2025年8月時点)

現在株価: 2,407円
時価総額: 約7,991億円
52週レンジ: 2,200円 ~ 3,100円

📈 テクニカル状況

トレンド分析
  • 長期トレンド: 上昇(コロナ後の堅調な回復)
  • 中期トレンド: 調整局面(高値からの反落)
  • 短期トレンド: 横ばい圏
重要価格帯
  • サポートライン: 2,300円(心理的節目、前回安値)
  • レジスタンスライン: 3,100円(52週高値、過去最高値付近)
  • 重要水準: 2,700円(移動平均線との攻防ライン)
テクニカル指標
  • 総合判定: 中立
  • RSI: 42(中立圏、売られすぎ感なし)
  • 移動平均線: 25日線付近での攻防

🎯 投資戦略・推奨

📊 総合評価

投資魅力度: ⭐⭐⭐☆☆(3/5点)
投資タイプ: ディフェンシブ・配当株
リスクレベル: 低程度

🎯 投資スタンス

短期(1-3ヶ月)

判断: 中立 ⭐⭐⭐☆☆
理由: 業績調整局面で材料待ちの状況

中期(6ヶ月-1年)

判断: 買い ⭐⭐⭐⭐☆
理由: ヤクルト1000効果継続と海外事業回復期待

長期(1-3年)

判断: 買い ⭐⭐⭐⭐☆
理由: プロバイオティクス市場の拡大と安定配当

💰 投資戦略

エントリー戦略
  1. 理想的買い場: 2,200-2,300円(大幅調整時)
  2. 通常買い場: 2,400-2,500円(現在水準)
  3. 分割購入: 3-4回に分けた段階的投資
目標価格
  • 第1目標: 2,700円(+12%、6ヶ月)
  • 第2目標: 2,900円(+20%、1年)
  • 長期目標: 3,200円(+33%、健康志向拡大時)
リスク管理
  • 損切りライン: 2,100円(-13%の損切り)
  • ポジションサイズ: ポートフォリオの3-8%
  • 投資期間: 1-3年の中長期投資

🔍 リスク要因・注意点

⚠️ 事業リスク

  1. 競争環境の激化
    • 乳酸菌飲料市場での価格競争
    • 機能性食品分野での新規参入者増加
    • 代替商品の登場リスク
  2. 海外事業の不確実性
    • 中国経済成長鈍化の影響
    • 為替変動リスク
    • 各国の規制変更リスク

📊 財務・市場リスク

  1. 成長性の鈍化
    • 国内市場の成熟化
    • 人口減少による需要減少
  2. コスト上昇圧力
    • 原材料価格の高騰
    • 物流費・人件費の上昇

🔮 今後の注目ポイント

📅 決算・イベント予定

  • 次回決算発表: 2025年11月上旬予定(第2四半期)
  • 株主総会: 2025年6月下旬開催済み
  • 中間決算: 2025年11月予定

📊 注目指標

  1. ヤクルト1000の売上推移: 機能性表示食品の持続性
  2. 海外売上の回復度: 特に中国市場の動向
  3. 新商品の投入: プロバイオティクス新製品
  4. 競合他社動向: 乳酸菌飲料市場でのシェア変化

🚀 成長ドライバー

  1. プロバイオティクス市場拡大: 健康志向の高まり
  2. 機能性表示食品: ヤクルト1000シリーズの展開
  3. 海外市場開拓: 新興国での事業拡大
  4. 医薬品事業: がん治療薬等の収益貢献

📚 参考情報・関連用語

🔗 関連用語集

📊 関連記事

🏭 業界分析

  • 食品・飲料業界: 健康志向とプロバイオティクス需要の拡大
  • 機能性食品投資テーマ: 超高齢社会での予防医学への注目
  • ESG投資: 持続可能な食品供給と健康貢献への評価

📈 投資家タイプ別推奨

💰 配当投資家

魅力度: ⭐⭐⭐⭐☆

  • 配当利回り2.74%は食品株として良好。連続増配の実績があり、安定配当を重視する投資家に適している。

📊 バリュー投資家

魅力度: ⭐⭐⭐⭐☆

  • PER15.6倍、PBR1.29倍と適正水準。業績調整期で割安感が出てきており、長期保有に適している。

📈 グロース投資家

魅力度: ⭐⭐⭐☆☆

  • 成長率は限定的だが、ヤクルト1000効果と海外展開により中期的な成長期待はある。

🌱 テーマ投資家

魅力度: ⭐⭐⭐⭐⭐

  • 健康志向、プロバイオティクス、機能性食品、超高齢社会対応など多様なテーマ性を持つ。

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